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第5回シナマケミートアップLT会レポート – 謎解きとプログラミング、アイスとドラえもんから学ぶAI活用

2025年7月30日、第5回となるシナマケミートアップLT会が開催されました。ITやクリエイティブ分野に興味を持つ人々が集まり、知識や経験を共有する貴重な機会となりました。今回も個性豊かな4つのLTが披露され、参加者は多くの刺激と学びを得ることができました。

今回のLT会では、謎解きから学ぶプログラミングのコツ、型破りなアイス作り、フィーチャーフラグの実践的活用、そしてドラえもんから学ぶAI活用まで、実に幅広いテーマが取り上げられました。それぞれのセッションをじっくりとご紹介します。

謎解きとプログラミングに共通する「問題解決力」の鍛え方

トップバッターを務めたのは、バックエンドエンジニアの林さん。2021年入社で、週末は月に2〜3回謎解きを楽しむという林さんから、謎解きとプログラミングに共通する本質的なスキルについて教えていただきました。

謎解きとプログラミングに共通する3つのコツ

林さんが提示した共通点は以下の3つです。

  1. 法則を探す、作る

    • プログラミング:既存のコードや設計から共通する法則を見つける
    • 謎解き:日常生活や過去の問題に隠された法則を発見する
  2. 多角的に考えてみる

    • プログラミング:別のアプローチや根本的な設計の見直し
    • 謎解き:他の読み方や解釈の可能性を探る
  3. 違和感を見逃さない

    • プログラミング:違和感がバグの発見や使いづらさの改善につながる
    • 謎解き:違和感が答えへの重要なヒントになる

特に印象的だったのは、林さん自身のプレゼンに仕込まれた「違和感」でした。第3問の問題が事前に提示されていたという仕掛けに、会場からは感嘆の声が上がりました。

授業で作る!バレル研磨式アイスクリーム

続いて登壇したのは、下村さん。現在はデザイン系の教育機関に在籍している下村さんから、なんとも型破りな「授業中のアイス作り」について語っていただきました。

バレル研磨式という「最終兵器」

強化週間の授業で実施されたアイス作りは、通常の方法とは一線を画すものでした。

  • 製法:材料を入れた袋を氷と塩で敷き詰めたバケツに入れ、回転式研磨機で回転させる
  • 見た目:「とても食い物を作っている様子ではない」
  • 結果:「めちゃくちゃ美味しかった」(後日ハーゲンダッツより美味しく感じたとのこと)
  • 所要時間:約10分間の回転

この独創的な取り組みから得られたものは、単なるアイスだけではありませんでした。「みんなで団結して取り組めたこと」「良い思い出ができたこと」という下村さんの言葉に、ものづくりの本質的な楽しさが込められていました。

今後の続編として、たこ焼き調理、たい焼き調理、ラーメン作りも予定しているとのことで、次回の発表も楽しみです。

URLクエリパラメーターで実現する高速フィーチャーフラグ

3人目の登壇者は、フロントエンドエンジニアの田中さん。シナジーマーケティングの新規プロダクト「DAYS GRAPHY」でのフィーチャーフラグ導入について、実践的な知見を共有していただきました。

一般的ではない方法がもたらした意外な効果

田中さんが採用したのは、URLのクエリパラメーターでフラグを管理するという独自のアプローチでした。

メリット

  • フロントエンドのみで完結し、思いついたらすぐに試せる
  • エンジニア以外でも簡単に機能を切り替えて比較可能
  • 会議がスムーズになり、アイデアが活発に出るようになった
  • 「アルファ機能」として社内の議論が盛り上がる

リスクと対策

  • 情報漏洩や不正利用のリスクを認識
  • 現在は「誰がアクセスしても問題ない機能にのみ使用」という運用でカバー
  • 将来的にはLaunchDarklyやStatsigへの移行も検討

ライブデモでは実際にUIを切り替える様子も披露され、高速な開発サイクルを実現する様子が伝わってきました。週に3つほどの新しいフラグが生まれては消えているという話からも、アイデアの実装と検証のスピード感が伺えます。

ドラえもんから学ぶ、イケてるAI活用術

トリを飾ったのは、IT企業でイベント運営に携わる道太郎さん。前回の「タスクを拾う力(拾得力)」に続き、今回は「イケてるAI使いこなし力」について、なんと「ドラえもん」を題材に語っていただきました。

ドラえもんは「21世紀から22世紀のテクノロジーが詰まったITクリエイター必読の書」

道太郎さんが示した、ITクリエイターがドラえもんを読むべき理由は実に説得力がありました。

3人の著名人の証言

  1. 落合陽一さん:映像やコンピューターサイエンス研究のきっかけがドラえもん
  2. シェイン・グウさん:「ドラえもんを読んで育った日本人はAIの素養が世界で一番ある」
  3. オードリー・タンさん:「一番弱い人に合わせてシステムを作る」「AIは人間の自主性を尊重すべき」というメッセージを重視

特に印象的だったのは、ドラえもんとAIの関係性についての考察です。
「問題解決→プロンプト→ソリューション」という流れは現在の生成AIそのものであり、さらに「ドラえもんは道具を出すだけで解決はしてくれない」という指摘は、AIと人間の理想的な関係性を50年以上前に示していたという洞察に満ちていました。

次回は8月29日(金)開催

第5回シナマケミートアップLT会も、技術とクリエイティビティが融合した素晴らしいセッションの数々でした。謎解きから学ぶ問題解決力、型破りなものづくりの楽しさ、実践的な開発手法、そして古典作品から学ぶ最新技術の活用法まで、多様な視点からの学びがありました。

次回は8月29日(金)に、エンジニアコミュニティ「Orion」とのコラボレーションイベントとして開催されます。どんな新しい発見と出会いがあるのか、今から楽しみです。

詳細はconnpassでもご確認いただけます。ぜひご参加ください。皆さまに会えるのを楽しみにしています。

登壇者の皆様、そしてご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

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hiraoku

暇があったらクライミングしているフロントエンドエンジニアです。

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