2020年にCTOになって早二年。なんとか(おそらく)2021年もCTO として年末を迎えることができそうです。去年はいろいろはじめたもののまだまだ目に見えるものがなかったのですが、今年は変化の手触り(もふもふ?ごつごつ?)を感じられるよい年になりました。今年もシナジーマーケティングのエンジニアリングを振り返ります。
オットと二人の息子と四人暮らし。息子、今年の誕生日は友だちと旅行にいくらしい。成長。でもちょっとさびしい。バースデーだからといっていつも特別なにかをしているわけじゃないけど。
すきなものはビールとカニ。きらいなものはチーズ。
シナジーマーケティングの2021年
Synergy!の2021年
Synergy! ではインフラのクラウド移行と、アプリケーションのモダナイズを実行しました。
インフラのクラウド移行は、2020年のアプリケーションのマイクロサービス化(コンテナ化)からスタートしました(そのときの話はこちら)。100以上あるサーバのコンテナ化をこつこつ進め、計画より遅れたものの2021年7月には作業を完了しました。 並行してAWS上の環境を構築していたのですが、2021年10月から移行を開始しました。2021年12月現在では、データベースの半分をAWS上に配置しており、AWSとオンプレのハイブリッドな環境でサービスを提供しています。引き続きデータや機能の移行を実施していき、2022年3月にはAWSへの移行が完了します。 クラウド移行、といっても、ふたをあけてみれば、ネットワーク、データベース、MTAから監視・ログシステム、CI/CDまで、アプリケーションコード以外(ほんとはアプリケーションコードもパフォーマンスチューニングでちょっと)の、すべてのシステムを再構築しています。移行期間中も大きな問題なく稼働しています。すごいです。
また、2005年にリリースしたフォームやデータベースの機能を「使いやすさを徹底的に考えた画面デザイン」でモダナイズするプロジェクトも進めています(そのときの話はこちら)。
フォームもデータベースも多くのお客様に利用されている機能です。Synergy! はローンチから17年間、改変しながら提供し続けた結果、隠れ仕様が隠れミッキーなみに潜んでいる中、エンジニアが丁寧にシステムを分析、理解し再生していきました。終わりがみえてきた?!これもすごい。
プロダクトマネジメントに注力、新しいチャレンジも
今年はSynergy! の プロダクトマネジメント の整備にもチャレンジした一年でもありました。企画、PMM(GTM)、(社内)啓蒙の3機能を重点的に、再現可能なプロダクトマネジメントのフレームをつくろうと奮闘しました(奮闘記はこちら)。Synergy! のプロダクトとプロダクトマネジメントの深淵さと広大さに圧倒されながらも、yappli 連携などのいくつかの機能をリリースしたり、プロダクトの今を伝える社内情報共有のページをつくったり、プロダクトのアイディア・仮説を量産するプロジェクトを実施したり、プロダクトの意志をつむいでいく活動を実施することができました。
また、新しいサービスを2つローンチしたこともシナジーマーケティングのエンジニアリングにとって非常に大きな出来事でした。ひとつがSynergy! BCS、ブランディングを支援するクラウドサービスです。もうひとつがen-chantです。去年策定した新規ビジネス開発フレームに沿ってローンチした最初のサービスです。このときのことは以下の記事で紹介しています。
また、その影でチャレンジしたがローンチしないという判断をしたサービスもあります。その判断をしたところも含めて、最初から最後まで当社で経験のないところにがしがしと獣道をつくってくれた取り組みだったと思います。詳しくは以下の記事で。
思い起こすと去年の今ごろは世になにも出ていなかったんですよね。AWSインフラもなかったし、新しいフォーム機能もデータベース機能もなく、新サービスもなかった。やばい、本当に今年はいっぱいやったなあと思います。
ファンとともにSynergy を創造する
2021年のシナジーマーケティングはビジョン、ミッションの改定 からスタートしました。キックオフでは、全社ミッション「 Create Synergy with FAN 」にあやかり、現状のSynergy! というプロダクトに囚われることなく、我々のプロダクトを作ろう( = Create Synergy! )と話しました。
今期の開発は、前例や過去事例で思考停止せず、さまざまなものを能動的に解釈しなおし作り替えることができた一年となりました。システムも組織も情報(データ)が活発にとびかう健全な状態になってきたと感じます。
まだ終わっていないプロジェクトもありますが、来期の妄想を始めています。
まず、Synergy! です。 Synergy! は 間違いなくシナジーマーケティングの事業の幹だと考えています。17年サバイブしたからこそ、今は10 → 100のフェーズにいます。この段階に全てのサービスがたどり着くわけではなく、とても誇らしいのですが、もちろん前人未到の領域でもありません。もう一歩を踏み出すときです。Synergy! のインフラもアプリケーションも、よりCustomer Engagement を高める「使いやすい」ツールとして進化させたいと考えています。 また、来期はSynergy! バックオフィスシステムの刷新も目論んでいます。事業においてバックオフィス機能はとても重要な箇所です。Synergy! 自身の顧客体験、FAN体験をよりよくするために、取り組んでいきたいもののひとつです。
もうひとつ、新サービスは、ビジョン(人と企業が、惹かれ合う世の中へ。)・ミッション(Create Synergy with FAN ) をよりダイレクトに体現するサービスであってほしいです。今年リリースしたサービスも成長させたいですし、さらに新しいサービスもローンチしたい。事業の枝をしっかり広げていきたいと考えています。
こんなこといっていますが、今年も私自身は旗を振っていただけで、実際のところはよくできたチームが次のフェーズに成長して、終わろうとしています。来年もやっぱり期待しかないですね。引き続きよろしくお願いします。