TECHSCORE BLOG

クラウドCRMを提供するシナジーマーケティングのエンジニアブログです。

技術職志望の新入社員が3年後にPM見習いになる話

はじめに

技術職として新卒入社し、2023年4月ではや4年目を迎えました。 ​

私は現在開発の部署から金融関連のお客様を担当する部署に異動し、一部開発業務を継続しつつもプロジェクトマネージャー(以降PMと記載)見習いとして業務をしています。 (この部署ではPMやディレクターによる管理業務がメインです。)

​ 弊社で技術職からPMへのジョブチェンジは新卒入社では稀有なキャリアパターンという事を聞きましたので、この記事では私の現在に至るまでの約3年間どういったキャリアを歩んできたのか、少し紹介できればと思います。 ​

小林 連(コバヤシ レン)
90sくらいの音楽が大好きなZ世代という奴です。
一応エンジニアしながらPM見習いとして日々業務(修業)に励んでいます。
最近、念願のSTING大阪公演に行ってきました!


初めての業務

2020年4月、シナジーマーケティングの技術職として私は入社しました。​ 大体7月まではマナー研修や外部企業の技術研修などを受けており、晴れて開発の部署に本配属された私が初めて取り組んだ業務は弊社のメインプロダクトSynergy!のテスターでした。

​ 私のテスターとしての主な業務は、事前に用意されたテスト仕様書をもとにサービスの動作確認を行い意図しない動作が起こらないか、期待通りかどうか細かく確認し、何かあればシートに内容を記入、 そして報告するといったものでした。(Synergy!は高い品質を維持するために毎月のリリースの度に十分な量・項目の運用テストを実施しています。)

​ 本配属後も社内で技術研修は続いており、Linuxやデータベース、アプリ開発等の研修課題に取り組みつつ実業務としてテストを行う、 そんな日々を大体2か月ほど送っていました。(業務が無い日は研修をメインに取り組んでいました。) ​

この頃は「ただひたすら仕様に沿ってコーディングを行う」という自分が思う描く業務内容に対してかなりギャップがあり、初仕事が想像していた内容とは少し違っていたので若干しょんぼりしていた記憶があります。​ ですが今思うとテスト業務は工程としてかなりセンシティブで重要な箇所であり、当時の入社して間もない自分に担当させていただいた事は非常に有難く思っています。

​ そして後に続く業務のために必要な自信と成功体験ができるように、配慮をいただけたのだなと思っています。

最初の転機

確か1年目の10月か11月頃だった気がします。 世の中はコロナ真っ最中で、弊社を含め可能な企業はどんどんリモートワーク化が進んでいる中、新たな業務にアサインしていただきました。 ​

お客様のサイト運用・保守の一環でCMSの管理を行うSI系の業務です。 当時は少しでも早く開発経験をしたい、技術を身に付けたいと焦る思いがあり、案件の知識は不足していましたがチャンスだと思いトライさせて貰いました。 ​

今思えばこの業務が社会人として大きく自分を成長させるきっかけになりました。

SIエンジニアとしての日々

アサイン後すぐに、先輩から案件の概要説明をしていただきました。 内容は各サーバ環境の構成や保守体制など、自分が入社時にイメージしていた開発者に近い業務に取り組めるのだと当時胸を躍らせていました。 ​

その後、少しの間は作業に慣れるため用意いただいた簡単な研修課題に取り組んでいました。 そして研修課題を終えてからは、文言修正などの軽微なものから工数30H前後の中規模なものまで日々の業務に苦戦していました。 というのも、ノウハウなどはまとめて共有もしくは随時教えられるものだと当時は甘い受け身の考えを持っていましたが一部以外は案件を通して慣れて覚える、もしくは都度質問する事が大前提でした。 ​

そして当時の自分は単純に「実装」だけを業務として行うのだと勘違いしていましたが、実際は異なりお客様の要望が来た際の「見積・スケジュール作成」から「設計」、「実装」、「リリース」と他にも色々な事を含めた開発業務を自分で対応する必要がありました。

​ 作業ごとに都度行うコミュニケーションや考え方も異なるためかなり大変さはありましたが、 質問を通して先輩から確認する観点や実装するロジックの考え方など、多くの事を学ばせていただきました。 ​

ただ当時の私はまだチャットベースの会話に慣れておらず、一緒に業務をする先輩の人となりもまだ把握できていなかったので、1つ質問するにしても変な気遣いをしてしまい時間がかかっていました。 思うようにタスクが進んでいない状況などで先輩に質問するのは気後れしましたが、何が分からないのか・何を教えて欲しいのかを工夫して聞いていました。 (当時はどうすればより綺麗に文章をまとめられるかなどよく悩んで模索していました。) ​

そのような感じで、お客様からの要望も月最低2つ以上、実施中案件が最低2つ以上とあり、毎日が慌ただしく過ぎ去っていきました。 (お陰で豆腐の様に脆かったメンタルが仕事をするにあたって支障が無いくらいまで鍛えられました。)

後輩の教育と自分の業務と

新卒2年目に突入して間もない頃だった気がします。 上記の業務をある程度覚えてきていたある時、また新たに成長の機会をいただけました。 ​

内容は新卒のOJT担当としての育成業務です。 弊社では自分の代(2020年入社)から本格的にリモートワーク化が進んでおり、それに合わせて研修内容もオンラインで対応可能なように体制や研修課題の再構築・ノウハウの蓄積を行っている最中でした。 ​

そんな中、私は自分達のOJTを担当した先輩達の反省点を引き継いで、新たに準備を進めていきました。 (今ではこの準備や実際にOJTを行った経験が案件の後任育成に非常役立っています。) ​

そしてこのタイミングでOJTとSI業務の二刀流が始まりました。 この頃には他いくつかのSI案件にもサブメンバーとして入り、日々の保守業務を任せていただいていました。 当時は3つ以上のタスクの平行作業がまだまだ困難で、OJT関連の作業は同じように担当していた同期にほぼ頼り切りになってしまいました。 (一緒にOJT業務を担当していた同期の岸本君や松田君、当時は本当に助かりました。) ​

ちなみにOJTの動きとしては主に研修課題や資料の作成、講座形式での座学実施、研修課題のレビューなどがあり、それと同時進行で開発業務を行っていました。 ​

キャリアプランの変化

それからしばらく経って3年目に突入した春頃、今後のキャリアについて考え直し始めるような時期が自分にもやって来ました。

それまで経験してきた業務を通して、開発者ではなく開発経験を持ったPMとしてのキャリアプランに興味を持ち始めていました。 (それまでの業務ではコミュニケーションが必要とされる場面が多く、学生時代から人との繋がりや直接的なコミュニケーションを重要視している自分にとって、PMという業務が合っているのではと思うようになりました。)

社内外さまざまな人とのコミュニケーションが得意であったり、率先して行動できると自身に感じていたので、日々その解像度は高くなっていき本格的に上司に相談してみようと思い立ちました。

初めての案件主担当、そして3年越しの新たな転機

上司に胸の内を打ち明け、機会があれば声をかけていただけるとなった矢先、CMSの管理を行っているSI系案件の主担当を務めることになりました。

これまでのサブメンバーとしての立場とは違い、先輩に相談していた事はほぼ自分で決めてPMやお客様とやり取りをしなければいけません。 今では何とかこの感覚も慣れてきましたが、初めの内は実装方針の決め方や落としどころなどに慣れなかったため、何かと先輩に相談する場面が多くありました。

主担当としての慣れない立場で試行錯誤しながら案件に取り組んでいると季節はあっという間に過ぎ、2022年も終わりが近づいていました。

そんな中、想定していたよりもずっと早くPMとしてのキャリアに一歩近づく転機がありました。 弊社のメインプロダクトSynergy!を取り扱う別部署でPMもしくはPM志望の人材が募集されていたのです。

そのことを上司から聞き私は「ぜひ挑戦させて欲しい」と伝えました。 ただそうは言っても各部長やマネージャーの方達からの承認や部署自体の受け入れ態勢が整っていないと異動は叶いません。

ですが短期間の間に非常に多くのご協力により、お陰様で新卒4年目を機に晴れてPMを募集している部署へ異動する事となりました。 本当に関わっていただいた方々にはただただ感謝しかありません。

見習いPMとして

改めてですが現在私は引き続き主担当としてSI案件の開発業務と新たに後任の育成を行いつつ、技術的な会話をサポートするPM見習いとして新しい部署で新しい業務に少しづつ取り組んでいます。

開発の頃と比べるとより業務の中でコミュニケーションを取る機会が多くなりました。 日々の業務やチャット上の会話を振り返ってみても、依頼される側から依頼する側へ立ち回りが変化したことを感じます。 初めの内は円滑に業務を進めたり、作業者を含めたリソース・スケジュール調整したりすることがうまくいかないかもしれませんが、新たな成長の機会なので励んでいこうと思っています。

今日に至るまでに先輩達や部長、マネージャー、そして同期と非常に多くの人達と関わる中で成長することができ、そして今も日々新しい事を学んでいる最中です。 そしてそんな方々と今度は違う立場で同じ仕事に関われる事も少し楽しみにしていたりします。

まだPMとして実際に稼働するのはもう少し先だとは思いますが、自分の選択に間違いはないと信じて、いただいた機会と期待に応えるべく日々業務に取り組んでいます。

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