
- こんな時に使うと便利
- これだけ覚えれば動く:基本の 3 ステップ
- 画面の見方:状態アイコン
- ピークと返信のコツ
- ショートカット早見表
- セッションの起動パターン早見表
- セッションの絞り込み(フィルタ)
- シェルから操作する早見表
- セッション一覧を整理する
- どこで起動し、どのリポジトリを参照するか
- worktree とのつき合い方(自動分離と後始末)
- まとめ
- 参考リンク
Claude Code で複数のタスクを並行して進めようとすると、ターミナルのタブが増えていき、どのセッションが何をしているのか分からなくなりがちです。これを 1 画面でまとめて見渡して操作できるのが Agent view です。
claude agents を実行すると開きます。利用には Claude Code v2.1.139 以降が必要なので、claude --version で確認しておいてください。
この記事は仕組みの解説ではなく、使うのに必要な操作だけを集めたチートシートです。スーパーバイザープロセスの仕組みや設定ファイルの場所といった内部の話は省き、これさえ読めば今日から使いこなせる、というところを目指します。

こんな時に使うと便利
Agent view が力を発揮するのは、互いに依存しない複数のタスクを同時に進めたい場面です。たとえばこんな時です。
- バグ修正・PR レビュー・ログ調査など、独立した作業を同時に走らせ、入力待ちになったものだけ手をつける
- テストの実行と修正、大きめのリファクタなど、時間のかかる処理を投げて放置する
- 複数の worktree やリポジトリにまたがる作業を、1 画面で見渡しながら進める
- 複数のセッションにそれぞれ PR を作らせ、CI が通ったものからレビューしてマージする
筆者の場合は、ひとつのプロジェクトでバグの issue がたまってきた時や、タスクがたまってきた時に使うことが多いです。ただし手当たり次第に並べるのではなく、互いにコンフリクトを起こす可能性が低く、並列で進めても問題ないと判断できた時にまとめて投げるようにしています。同じファイルを触りそうなものを一度に走らせると、後でマージが面倒になるので、そこだけは見極めてから動かしています。
また、複数のリポジトリを横断して、各エージェントの実装を監視したり指示を出したりする時にも使っています。リポジトリごとにターミナルを開き直さなくても、1 画面で全体の進み具合を見ながら、手が必要なものにだけ介入できるのが便利です。
逆に、1 つのタスクにじっくり向き合って対話しながら詰めたい時は、いつもどおりセッションに入って使えば十分で、無理に Agent view を経由する必要はありません。
⚠️ 注意: セッションを並行して動かすほど、プランの利用枠もそのぶん早く減ります。10 個並べれば消費もおよそ 10 倍です。動かしすぎには気をつけてください。
これだけ覚えれば動く:基本の 3 ステップ
まずは最小の流れだけ押さえれば回せます。「起動 → ピーク → 入って対話」の 3 ステップです。
- 起動する。
claude agentsで画面を開き、下の入力欄にプロンプトを打ってEnter。新しいセッションが 1 行として追加され、裏で動き始める。必要なだけ繰り返せば、複数を並行で走らせられる - ピークする。気になる行で
Spaceを押すと、直近の一文と返信欄がさっと開く。「ピーク(peek)」は、入り込まず中身をちらっと見る操作のこと。表示される情報はごく短いので、入力待ち(needs input)の行で「すぐ答えられそうか」を見極め、いけそうなら指示を打ってEnterで送る、くらいの使い方が合っている - セッションに入る・抜ける。じっくり見たい時は
Enterか→でセッションに入る(中に入り込んで、いつもどおり対話する)。終わったら空の入力欄で←を押して抜ける(一覧に戻る)
ほとんどの作業はこの往復だけで完結します。抜けてもセッションは裏で動き続けるので、止まりません。止めてしまいたい時は、そのセッションの中で /stop を実行します。
💡 ヒント:
←が効かない時(ダイアログが前面にある場合など)は、Ctrl+Zですぐに抜けられます。
画面の見方:状態アイコン

各行の先頭にあるアイコンは、色(状態)と形(プロセスが生きているか)の 2 つを同時に表しています。
色=セッションの状態
| 見た目 | 状態 | 意味 |
|---|---|---|
| 動いている | 作業中 | ツールの実行や応答の生成をしている |
| 黄色 | 入力待ち | 許可の判断や質問への回答を待っている |
| 薄い色 | アイドル | 手が空いていて、次のプロンプトを受け付けられる |
| 緑 | 完了 | 正常に終わった |
| 赤 | 失敗 | エラーで終わった |
| グレー | 停止 | Ctrl+X や claude stop で止めた |
形=プロセスが生きているか
| 記号 | 意味 |
|---|---|
✻ / ✽ |
セッションは生きていて、すぐに返信できる |
∙ |
プロセスは終了済み。ただし、ピーク・返信・入り直しはでき、中断したところから再開する |
✢ |
/loop セッションが繰り返しの合間に休んでいる状態。実行回数と次までのカウントダウンを表示 |
ピークと返信のコツ
Space で開くピークパネルは、ただ眺めるだけではありません。ここから直接対応できます。
- 返信を打って
Enterで、そのセッションに送る - 選択肢つきの質問には、数字キーでそのまま選ぶ
- 入力待ちのセッションでは、
Tabを押すと提案された返信が入力欄に入り、編集してから送れる - 返信の先頭に
!を付けると、代わりに bash コマンドを送れる - パネルを開いたまま
↑↓で隣のセッションをピーク、→でそのままセッションに入る
💡 ヒント: たいていの確認はピークだけで足ります。わざわざセッションに入らなくても、ここから返事もコマンド送信もできます。

ショートカット早見表
Agent view 上で ? を押せば全ショートカットが出ます。よく使うものを役割ごとにまとめました。
移動・確認
| キー | できること |
|---|---|
↑ / ↓ |
行を移動する |
Space |
選んだセッションをピーク表示する/閉じる |
? |
すべてのショートカットを表示する |
Esc |
ピークを閉じる/入力を消す/画面を終了する |
起動・セッションに入る/抜ける
| キー | できること |
|---|---|
Enter |
入力があれば起動、なければ選んだセッションに入る |
Shift+Enter |
起動して、すぐにそのセッションに入る |
→ |
選んだセッションに入る |
← |
空の入力欄で押すと抜けて一覧に戻る |
Alt+1〜Alt+9 |
同じディレクトリ内の N 番目のセッションに入る |
Tab |
subagent の一覧を見る/提案を適用する |
Ctrl+G |
入力中のプロンプトを $EDITOR で開いて書く |
整理
| キー | できること |
|---|---|
Ctrl+R |
選んだセッションの名前を変える |
Ctrl+T |
選んだセッションを上部にピン留め/解除 |
Shift+↑ / Shift+↓ |
選んだセッションを並べ替える |
Ctrl+S |
グループ分けを「状態」と「ディレクトリ」で切り替える |
Ctrl+X |
セッションを停止。2 秒以内にもう一度押すと削除 |
💡 ヒント:
Ctrl+Xは 1 回目で停止、2 回目で削除。消したい時は続けて 2 回押す、と覚えておくと迷いません。
セッションの起動パターン早見表
入力欄では、プロンプトの先頭に付ける記号で起動のしかたを変えられます。
| 入力 | 効果 |
|---|---|
@<repo> プロンプト |
同じ階層にある別のリポジトリでセッションを動かす |
<エージェント名> プロンプト |
名前が一致する subagent を、そのセッションのメインのエージェントとして動かす |
@<エージェント名> |
プロンプトのどこかで subagent を指名し、メインのエージェントとして動かす |
/<skill> |
skill を起動プロンプトとして使う |
#<PR番号> または PR の URL |
すでにその PR で動いているセッションを選ぶ |
繰り返し使う作業を skill にしておけば、毎回プロンプトを打ち直さずに / から呼び出せます。プロンプトには画像を貼り付けることもでき、スクリーンショットや図をタスクに渡せます。
セッションの絞り込み(フィルタ)
セッションが増えてきたら、入力欄に次のように打つと、起動ではなく絞り込みになります。
| 入力 | 表示されるもの |
|---|---|
a:<名前> |
その名前のエージェントを動かしているセッション |
s:<状態> |
指定した状態のセッション(例:s:blocked で入力待ちのものだけ) |
#<番号> または PR の URL |
その PR を進めているセッション |
「今、手をつけるべきものはどれか」を探す時は s:blocked が手早いです。
シェルから操作する早見表
画面を開かずに、シェルから直接セッションを操作できます。スクリプトに組み込みたい時や、さっと操作したい時に便利です。
各セッションには短い ID(例:7c5dcf5d)が振られていて、下の表の <id> にはこれを指定します。ID は、シェルからセッションを裏で起動した時に表示されるほか、Agent view 上でも確認できます。
| コマンド | 目的 |
|---|---|
claude --bg "プロンプト" |
シェルから直接、裏でセッションを起動する |
claude --agent <名前> --bg "プロンプト" |
指定した subagent をメインのエージェントにして裏で起動する |
claude attach <id> |
このターミナルでセッションに入り込む |
claude logs <id> |
セッションの最新の出力を見る |
claude stop <id> |
セッションを止める |
claude respawn <id> |
止まったセッションを、会話を保ったまま再開する |
claude respawn --all |
実行中のセッションをまとめて再開する(更新済みバイナリへ一斉に乗せ換える時など) |
claude rm <id> |
一覧からセッションを消す |
すでに対話中のセッションを裏に回したい時は、そのセッションの中で /bg を実行します。一覧に行として現れ、裏で動き続けます。
💡 ヒント: マシンがシャットダウンすると、裏のセッションは止まります(スリープでは止まらず、復帰時に自動で再接続されます)。シャットダウン後に失敗扱いになったセッションは、ピーク・返信・入り直しのいずれかをすると、中断したところから再開します。
セッション一覧を整理する
セッションが増えると、一覧はあっという間にごちゃごちゃになります。少しの工夫で見通しが利くようになります。
Ctrl+Rでセッション名を変え、worktree の名前を頭に付けておくShift+↑/Shift+↓で並べ替え、同じ頭の名前でまとめるCtrl+Sで「ディレクトリでグループ分け」に切り替えると、どこで動いているかがひと目で分かる- グループの見出しの行で
Enterを押すと、そのグループをたたんで隠せる - 終わったセッションは
Ctrl+Xを 2 回で、その場で消す - グループの見出しの行で
Ctrl+Xを押すと、確認のうえそのグループ全体を消せる
古くなった完了済みのセッションは「… N more」の行に自動でたたまれるので、一覧は短く保たれます。失敗したものと、開いている PR を持つものは常に表示されます。
💡 ヒント: そもそも裏でさっと済ませるための機能です。終わったものはためこまず、こまめに消すのがきれいに保つコツです。
どこで起動し、どのリポジトリを参照するか
ここは最初につまずきやすいところなので、2 つの性質を切り分けて押さえておきます。
ひとつめ。一覧の表示はマシン全体でまとめて見えます。 claude agents はどこで開いても構いません。起動した場所を問わず、そのマシンで動いている全セッションが並びます。別の場所で起動したセッションも一緒に見えるので、「起動した場所でしか見えない」わけではありません。
ふたつめ。新しく起動するセッションは、claude agents を開いたディレクトリで動きます。
ここを見落としがちです。たとえば project-1 を開いたまま新しいセッションを起動すると、そのセッションも project-1 で動いてしまいます。
そこで、おすすめの起動場所と参照先の指定はこうです。
- 複数のリポジトリや worktree の ひとつ上の親ディレクトリから起動する。こうしておけば、配下のどこにでも投げ分けられる
- 動かす先は
@<repo> プロンプトで指定する。たとえば親ディレクトリで起動して@project-2 ◯◯を直してとすれば、project-2 で動く Ctrl+Sでディレクトリごとのグループ表示にしておくと、選んでいる行のディレクトリが新しいセッションの起動先になる- シェル派なら、対象のディレクトリに
cdしてからclaude --bg "プロンプト"でも同じことができる

ここまではリポジトリ単位、つまり「どのリポジトリで動かすか」の話でした。ここからは視点を一段下げて、ひとつのセッションが選んだリポジトリの中のどこに書き込むかを見ていきます。起動した場所と実際に書き込まれる場所は分かれていて、この「書き込まれる場所」が worktree です。@<repo> で複数のリポジトリに投げ分けていても、各セッションはそれぞれの作業先で同じしくみで worktree に分離されるので、考え方は変わりません。扱い方を次のセクションで押さえておきましょう。
worktree とのつき合い方(自動分離と後始末)
Agent view や /bg、claude --bg から起動したバックグラウンドセッションは、まず起動元の作業ディレクトリでそのまま動き始めます。そして最初にファイルを編集しようとしたその直前に、Claude がセッションを .claude/worktrees/ の下の別の worktree へ移します。つまり worktree が作られるのは「起動した瞬間」ではなく「書き込みが発生する瞬間」です。読むだけのセッションなら、最後まで作業ディレクトリのまま動くこともあります。
これがあるおかげで、複数のセッションを並行で走らせても、それぞれが自分の worktree に書き込むので、お互いのチェックアウトを壊し合いません。押さえどころは、自分で用意しなくていいことと、消し方に少しクセがあることの 2 つです。
いつ自動で分離されるか
- 編集の直前に Claude が
.claude/worktrees/配下へセッションを移す。自分でgit worktree addする必要はない - worktree のパスを知りたい時は、そのセッションをピークするか、アタッチして作業ディレクトリを見る
逆に分離されない(worktree が作られない)時
次のいずれかに当てはまると、Claude は worktree への移動をスキップし、その場のディレクトリへ直接書き込みます。
- すでにリンク済みの git worktree の中にいる時。Claude が
.claude/worktrees/配下に作ったものでも、自分でgit worktree addで用意した別の場所でも同じ - 作業ディレクトリが git リポジトリでなく、かつ
WorktreeCreatehook も設定されていない時。この場合は並行セッション同士が分離されないので、同じファイルを触りそうな並列起動は避ける - 作業ディレクトリの外へ書き込む時
なお、セッションが生成した subagent はセッションの作業ディレクトリを引き継ぐため、subagent の編集は worktree ではなく作業コピー側に入ります。subagent にも個別の worktree を持たせたい時は、front matter で isolation: worktree を指定します。
後始末(消し方に注意)
- Agent view で
Ctrl+Xを 2 回押して削除すると、Claude が作った worktree も未コミットの変更ごと消える。残したい変更は、消す前に commit か push をしておく - シェルの
claude rm <id>は、未コミットの変更が残っている worktree は消さずに、そのパスを表示してくれる。自分で片付けたい時はこちらが安全 - 自分で作った worktree は、どちらの方法でも消されずにそのまま残る
.claude/worktrees/が溜まってきたら、git worktree listで一覧を確認し、git worktree remove <path>で消す
分離をオフにしたい時
同じファイルを触りそうな並列セッションは避ける運用を前提に、git worktree が使いにくいリポジトリでは worktree への分離をオフにできます。
プロジェクトの .claude/settings.json に次を足すと、分離をやめて作業コピーを直接編集させられます(Claude Code v2.1.143 以降が必要です)。
{ "worktree": { "bgIsolation": "none" } }
まとめ
Agent view は機能が多いですが、まずはこの 4 つだけ押さえれば使い始められます。
claude agentsで開くSpaceでピークするEnterで入り、←で戻るCtrl+Xを 2 回で消す
慣れてきたら ? で全ショートカットを眺めて、自分の作業に合うものを足していってください。複数のタスクを並行で回せるようになると、開発のテンポがぐっと上がります。
参考リンク
暇があったらクライミングしているフロントエンドエンジニアです。