
「シナマケミートアップ」は、ITやクリエイティブ好きな人が知識や経験をシェアし、交流する場です。
今回は「いまさら新年会 ~今年の抱負LT会~」と題して第11回を開催しました。年明けから3ヶ月近く経ってしまいましたが、今年挑戦したいこと・すでに取り組んでいることを発表するLT会です。「いまさら」感はご愛嬌。抱負を語るのに遅すぎることはありません。
イベント概要

- イベント名: いまさら新年会 ~今年の抱負LT会~【シナマケミートアップ #11】
- 開催日: 2026年3月25日(水)19:00〜21:00
- 会場: シナジーマーケティング株式会社 堂島アバンザ21F
- テーマ: 新年の抱負(今年挑戦したいこと、すでに取り組んでいること)
司会はシナジーマーケティングでバックエンドエンジニア・DevRelを務める岸本大河さん。開会前に「感謝の拍手を忘れない」「頷いたり笑ったりする」「質問をしっかりする」といったLT観戦のコツを伝えて、和やかな雰囲気でスタートしました。申込者12名と小規模ながら、懇親会まで話が尽きない濃い回になりました。
LT1: 平奥 真一「今年もTechScoreブログを書き続けます」

1人目は筆者の平奥です。今年の抱負は「TECHSCOREブログの認知度を3倍にする」こと。そのための作戦は「AI関連記事を通常の3倍書く」「AIで自分用ツールを作って実践知を貯める」の2本立てです。
業務で使えるツールを作れば時短になるし、作る過程でAIの知識もつく。そんな狙いで実際に作った2つのツールを紹介しました。
VS Code拡張機能ターミナル
既存のターミナルではAIとの親和性が低かったため、サイドバーに配置する独自ターミナルを自作。ショートカット一発で開いているファイルのパスやコードをAIエージェントに直接渡せます。地味だけど毎日使う類の時短ツールです。
Synapse(AIエージェント連携CLIツール)
もう一つが「Synapse」。AIエージェント同士をCLIで連携させる自作ツールです。
デモでは Claude Code(愛称「ずんだもん」)と Codex(愛称「ドラえもん」)を立ち上げ、互いに名前を呼び合いながらターミナル上でメッセージをやり取りする様子を実演しました。MCP(Model Context Protocol)を使うのが主流な中、CLIでベタに繋ぐアプローチを「それはそれで面白い」と好評でした。
「スポーン機能」では、人間がコマンドを叩くのではなく、AIが別のAI(CopilotやOpenCode)を起動して処理を委譲・結果を受け取ります。「キャンバス機能」は、長文のプランをターミナルに流す代わりに、Webサーバーを立ち上げてマークダウンや図で表示する機能。指示から2〜3分でインタラクティブな設計UIをブラウザに出すデモには、会場から「おお」という声が上がっていました。
質疑応答
プレゼン資料のイラストが「シャアザクでは?」という鋭い(?)指摘がありましたが、著作権に配慮した"それっぽいもの"で、武器ではなくインクとペンです。記事を書くことを表しています。エージェント名の由来は、個人開発でよくずんだもんを使っていたから。もう1体「石川五右衛門」も控えていますが、今回はお休みでした。
スライド資料
LT2: 都甲さん「今年の抱負:飛び込む」

今回唯一の学生登壇者、都甲さん。兵庫県の工業高校で木工家具などの個人制作をしていたものの、グループで何かを作る経験がしたくて、現在の専門学校(大阪市立デザイン教育研究所)に進学したという経歴の持ち主です。
チーム制作(動画制作や学校HPのリニューアルなど)を経験する中で、「自分でデザインするよりも、作る人が動きやすい環境を整えること(ディレクションやまとめ役)に熱意を持てる」と気づいたそうです。学生ながら東急電鉄と連携した「隙間問題(子どもが電車とホームの間に落ちるのを防ぐ)」プロジェクトにも参画しており、横浜まで視察に行くなど本格的なクライアントワークを経験しています。
今年の抱負は2つ。就活で自分の可能性に挑戦すること、そして今日のような場に積極的に「飛び込んで」繋がりを広げること。ITの知識はまだ勉強中とのことですが、学校の先生と一緒に今回初めて参加してくれました。
今年を表す一言は「飛び込む」。
参加者からは「氷河期世代から見ても、学生のうちから自発的に動けていて本当に偉い。自信を持ってほしい」と熱いエールが送られ、懇親会ではポートフォリオのアドバイスを約束してもらう場面も。「フレッシュで素晴らしい」という声が会場のあちこちから聞こえていました。
LT3: 瀬戸 英晴さん「AIとの一年間と、そしてその先のこと」

プロダクトデザイン部でUX/UIデザイナーを務める瀬戸 英晴さん。地域創生事業「FAVTOWN」のデザイン全般を担当しています。
テーマは「『バイブコーディングって何?』から始まった、AIとの一年間とその先のこと」。バイブコーディング(AIに依頼しながらコーディングするスタイル)という言葉を同僚から聞いて衝撃を受けた2025年4月から、2026年1月にClaude Code Maxで「デザインとコードの境界が消えた」と感じるまでの軌跡を時系列で語ってくれました。
デザイナーがコードを書かずに作った3つのツール
① 社内デザインポータル イラスト素材や便利ツールを公開するサイト。Figmaで最低限の配置だけ決め、あとはバイブコーディングで完成させました。「実際に動くものを見ながらAIと対話する方がクオリティを上げやすい」と気づいたのがこの制作での収穫だったそうです。
② イラストダウンロードサイト 700枚のイラストをダウンロード・色変更・コピーできるサイト。こちらはFigmaを全く使わず、最初から最後までAIとの対話だけで完成させました。
③ イラレ入稿データチェッカー(一番役立っているとのこと) Illustratorのデータがアウトライン化されているかなどを解析し、入稿可能かのプレビューと判定を表示するツール。入稿時の心理的負担と確認の手間が大幅に減ったそうで、3つの中で一番実務に効いているとのこと。
質疑応答
「本当に自分1人でAIとの対話だけで作ったのか?」という質問に、「コードは一切見ず、合計5時間ほど。ただUIの文字サイズや機能の不足についてかなりのラリーを重ねました。細かいUIの調整をAIに指示するのはデザイナーならではの強みかもしれません」と返答。
「AIを使いこなせる状態とは?」という問いには、「時間がかかるかどうかは関係なく、自分がやりたいと思った目的がはっきり実現できるかどうか」というシンプルな答えが返ってきました。
スライド資料
まとめ
今回の3本、それぞれ全然違うアプローチだったのが面白かったです。AIエージェントを連携させるCLIツールを自作するエンジニア、飛び込む勇気を持つ学生、コードを一切書かずにツールを完成させるデザイナー。「AI活用」という言葉の中にこれだけ違う世界があるのかと、毎回気づかされます。
個人的には、都甲さんの発表に一番元気をもらいました。知識よりも「とりあえず飛び込む」姿勢がいちばん大事、という話は、自分にも刺さりました。
登壇者の皆様、そしてご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
次回のシナマケミートアップも、どうぞお楽しみに!
暇があったらクライミングしているフロントエンドエンジニアです。